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歯列矯正と外科矯正手術の併用
一般的な歯を動かすだけの歯列矯正だけでなく、顎の骨格の形も治す場合には外科的な手術による矯正治療を行います。
例えば、下顎の過成長による受け口の治療や顎が左右に曲がってしまっているケースなどは手術が適応になることが多い症例です。
その場合には顎変形症という保険適応の病名がついて、認可されている病院で治療を受ける場合には保険適応になります。矯正歯科と入院施設がある口腔外科の両方に通院することになります。
一般的な治療法はまず術前矯正といって、手術前に歯列矯正で手術後にある程度上と下の歯並びがかみ合うように上下の歯を並べます。その後、全身麻酔にて外科手術を行い、顎の形を変化させて固定させます。上と下の歯並びがずれないように顎間固定といって、上下の歯をしっかり固定します。このとき口は開けられない状態になりますので、鼻からの流動食や点滴になります。この時が最もつらいかもしれません。入院は10日程度で、ある程度安定したら口から食事をとります。流動食からきざみ食へと少しずつ普段の食事にしていきます。術後はやはり顔が大きく腫れますが、徐々に腫れがひいて骨格の変化した新しい顔へとなじんていきます。退院後には術後矯正といって、手術後の歯列矯正を再度月に一度くらいのペースで通院してかみ合わせを整えていきます。
その後は一般的な歯列矯正と同じように歯並びが整ったら、装置を撤去して保定処置(後戻り防止)を行います。
これらの歯列矯正と外科矯正の費用はすべて保険適応になります。
受け口であっても、外科矯正を行わずに歯列矯正のみで治療を終了する場合には保険外診療となります。