審美ブラケット
装置の種類
「審美ブラケット」は、透明や白の目立ちにくい色のブラケットで、プラスチック製のものやセラミック製のものなどがあります。一般的な金属製のブラケットと同様に多くの種類の不正咬合に対応することができます。
審美ブラケットにはいくつか種類がありますが、ここでは当院で扱っているものをご紹介します。
クリスタブレース7
透明の目立ちにくいブラケットです。 この装置には、以下のようなメリットがあります。
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ガラスのような透明感
ブラケットが「クリスタルコンポジット」というガラスに近い透明な素材でできているため、歯の色調に同調し、装着していても目立ちません。
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細菌や汚れなどが付着しにくい
耐久性に優れ、固い物を食べたときや歯磨きのときに傷がつきにくく、細菌や汚れなどが付着しにくい構造になっています。そのため、清潔さと透明感を長期間維持できます。
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変色や色素沈着がほとんどない
汚れによる変色や色素沈着がほとんどないので、カレーなど色素沈着しやすいものを食べても安心です。汚れを気にせず、清潔感を維持できます。
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違和感が軽減される
丈夫にもかかわらず弾力性が強いため、ほかの歯を傷つけません。また舌感が優しいので、違和感が軽減されます。
セルフライゲーションブラケット装置(ジニアス)
前歯部はセラミック、臼歯部はメタル。
セルフライゲーションブラケット装置(エンパワー2クリア)
前歯部はセラミックとロジウムコーティングされたクリップ、臼歯部はメタル。
クリッピー
前歯部はセラミックとロジウムコーティングされたクリップ、臼歯部はメタル。
セラミックブラケット
クリスタライン
前歯部はセラミック、臼歯部はメタル。
ワイヤーの種類
審美的な白いワイヤー
通常の銀色のワイヤーを白くコーティングし、歯の色に調和して目立ちません。審美ブラケットと併用することで、さらに自然で目立たない治療が可能です。
もとはシルバータイプのワイヤーなので矯正機能が優れ、コーティングも剥がれにくくなっています。
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エステティックワイヤー(TP Orthodontics社製)
唇側面のみ薄くコーティングされているため摩擦の妨げにならず、審美的かつスムーズな治療が可能です。
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ホワイトワイヤー(TOMY International社製)
ロジウムコーティングによる高い金属反射率を利用し、白く見えます。ブラッシングで剥がれたり、着色することなく耐久性に優れています。
金属色のワイヤー
通常のシルバータイプのワイヤーです。たわみや力の持続性、アーチの形態などによって多くの種類があります。白いワイヤーの内部もこれらの金属が使用されており、矯正機能に優れています。口もとが目立ちやすくなるものの、価格はほかの装置に比べて低くなります。
ピーチゴールドワイヤー
シックで落ち着いた色です。
ゴールド色の特徴により、光が乱反射して明るく見えるようになります。お口に装着すると従来のシルバータイプに比べて明るくなり、全体的に目立ちにくくなります。
レモンゴールドワイヤー
明るくゴージャスな色です。
歯の色が明るく白い方に装着すると目立ちにくくなり、お口の中全体が明るい印象になります。ほかの人とは違う個性を求める方にもおすすめです。
その他の装置
InVu
白く目立ちにくいセラミックブラケットです。「InVu」は「Invisible」(目に見えない)と「View」(良い眺め)からなる造語です。
この装置には、以下のようなメリットがあります。
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歯になじむ白さ
セラミックブラケットの中でももっとも自然な色調で、日本人の歯になじむように作られているので、歯と同化して目立ちません。
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変色や色素沈着がほとんどない
汚れによる変色や色素沈着がほとんどないので、汚れを気にせず清潔感を維持できます。
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違和感が軽減される
従来のセラミックブラケットに比べて薄いので、違和感が軽減されます。
セルフライゲーションブラケット装置(MANEWVER)
今までにないような構造で非常に薄くて快適です。また、ワイヤーを通すだけなので摩擦抵抗が少なくて歯が素早く動きます。ジルコニア製で、審美的で生体親和性が高い装置です。
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歯が素早く動く
ワイヤーを通すだけなので摩擦抵抗が少なく、治療期間が短縮できます。
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非常に薄くてなめらか
従来の装置の半分程度の薄さなので、なめらかで快適です。口腔筋機能を妨げません。
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審美性も高い
ジルコニア製で生体親和性が高く、目立たなくて変色もしません。
オーソデントラム社のipassII(アイパスII)
高い審美性に加え、生体親和性が高い。
環境ホルモン物質=ビスフェノールAを原材料に使用しておらず、
生体への優しさと丈夫さを兼ね備えたメディカルグレードポリウレタンを素材に採用している。
【当ページ掲載のセルフライゲーションブラケット矯正装置のリスク・副作用】
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セルフライゲーションブラケット装置(クリスタブレース、InVu、MANEWVER)は、機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
厚労省の認可(医薬品医療機器等法上の承認)は得ていないため、まだ明らかになっていないリスクが存在する可能性があることをご了承ください。
また、これらは完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済措置の対象外になることがあります。